実は私、10代の頃、あることが原因で
生理が半年以上来なかったことがあるんです。
当時、
オーストラリアへ留学中だったこともあり、
生理が来なかったのは不安だったのですが、
なかなか、一人で病院を・・・
しかも婦人科を受診するのが怖かったのを
今でもよく覚えています。
さすがに半年来ない方がマズイ!と思い、
病院を受診したら
『PCOS』多のう胞性卵巣症候群でした。
今日は、妊娠を妨げる要因となりえる、
PCOSについてお話します。
PCOS 多のう胞性卵巣症候群ってなに?
通常、生理周期が来ると
卵巣内にある複数の「卵胞」が育ちます。
その中の1つが排卵し、
他の卵胞たちは自然に消滅する現象が起きています。
一方、PCOSでは
卵胞がなかなか育たず、
生理周期が切れも排卵ができない状態になります。
すると、成熟しきれない卵胞が
卵巣内にどんどん溜まっていきます。
PCOSは卵巣内で溜まった卵胞が
渋滞を起こしている状態になるので
卵巣は肥大し、
エコーでは卵巣に数珠状に
たまった卵胞が確認できます。
因みに、これを
「ネックレスサイン」と呼びます。
・・・卵巣内にネックレス・・・
全然嬉しくないですよね!
PCOS(多のう胞性卵巣症候群)の原因
PCOSはどうして起こるのでしょうか?
実は原因ははっきりと解明されていません。
現在考えられている要因は
・糖代謝異常
・ホルモンバランスの乱れ
・男性ホルモンの増加
などが言われています。
PCOS(多のう胞性卵巣症候群)と不妊症の関係 妊娠中にも影響する!?
PCOSの症状として、
「排卵障害」が大きな問題としてあります。
実際の症状として、月経周期が長くなったり
無月経となることがあります。
「排卵」しなければ、妊娠はできません。
PCOSの不妊治療への影響
排卵障害が認められた場合、
不妊治療の選択肢の一つに
『排卵誘発剤』の使用があります。
排卵誘発剤を使うことで、卵胞が成長し
排卵を促すことができます。
しかし、PCOSで、排卵誘発剤を使うと、
『卵巣過剰刺激症候群(OHSS)』を
起こす危険性が高くなります。
※OHSSとは
多数の卵胞が育つことで、卵胞から出るエストロゲン
というホルモンが過剰に分泌されることで起こる症状。
おなかの張り、腹痛、吐き気、大樹装荷などの症状があり
重症となると腎不全や血栓症を起こす可能性がある。
PCOSの妊娠中の影響
妊娠中にもPCOSは影響を及ぼします。
PCOSの人が妊娠すると、
妊娠糖尿病や妊娠高血圧症などの
妊娠合併症のリスクが高い
という研究結果が出ているそうです。
また、
流産や早産にもなりやすいと言われています。
PCOSの診断を受けている方はより、
食事や食生活に気をつける必要があります。
PCOS(多のう胞性卵巣症候群)が増えている!?考えられる原因とは?
近年、「PCOSが増えている」
という報告があるそうです。
20~20代女性の、
30人に1人がPCOSであるとも
言われています。
そして、
PCOSは肥満症の人にも多くみられます。
原因と考えるものに、
「糖代謝異常」「ホルモンバランスの異常」がありましたね。
肥満は、そのどちらも起こしやすい状態です!
思い返してみると、
私自身、PCOSの時は「留学中」で
食生活に大きな変化がありました。
ホストファミリーの名誉のために言いますが、
私がお世話になったホストファミリー
(特にホストマザー)は
とても食事に気を遣う方で、
野菜を多く食卓に出してくれていました。
たんぱく質源も鶏肉メインで比較的ヘルシーな食事でした。
ただ・・・私が好んで食べていたお菓子・・
パンに問題があったと思います。
日本にいたときに比べ、
急に高脂質・高糖質のものを摂ったら
体もびっくりしますよね!
そして、日本に帰国してから、
改めて婦人科を受診したのですが
食生活が日本様式に戻ったことで、
自然に生理周期はもどり、症状は改善されました。
大人になってからの婦人科検診でも
あの、欲しくない
「ネックレスサイン」も消えていましたよ。
終わりに
PCOSがあると、
妊娠を阻害する原因となりえることが解りました。
そして、妊娠が成立したとしてもその後の合併症や
胎児への影響も心配です。
PCOSがわかったら、
まずは食生活や生活習慣を見直し
肥満・隠れ肥満が心配な場合は、
改善する努力も大切だと思います。
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